偏光機能レンズ「ペイル25」|薄いカラー低偏光度が夜間運転を可能に
イトーレンズから発売中の偏光機能レンズ「ペイル25」のご紹介。
偏光レンズとは
「ペイル25」は偏光フィルターをレンズで挟み込む構造のレンズで、「偏光レンズ」と構造自体は同じです。
偏光レンズとは、偏光度が90%以上あるものを指し、一般的に濃度が70%~90%です。
偏光度90%未満の規格のレンズは「偏光レンズ」とは呼べません。
一方、「ペイル25」は、名前に含まれている「25」の通り、カラー濃度が25%で非常に薄いレンズ。あえて偏光度を35%~38%に落としています。
ですから、「偏光レンズ」ではありません。
「偏光機能レンズ」といいます。
このため、偏光レンズの使い方とは少し異なり、用途は多彩です。
ペイル25のカラー種類
レンズカラーは、smoke25(スモーク25)、brown25(ブラウン25)の2色。
視感透過率の高さ
偏光度をかなり落としているため、視感透過率が77%もあります。
偏光フィルターを挟んだレンズで、視感透過率がここまで高いものは、なかなかありません。
ペイル25の必要性に対する疑問
ところで、偏光度が相当低くし、偏光機能の効果が少ないレンズがなぜ必要なの?
という疑問が沸くと思います。
疑問が沸くのはごく自然なことと思いますが、比較対象を一般的な低濃度のカラーレンズにすると、ペイル25の特性が見えてきます。
乱反射した光を、少しでも軽減できる機能は 一般の染色レンズにはありません。
同じ位の濃度のカラーレンズでは 乱反射した光を 軽減することはできないのです。
ここがポイントです。
薄いカラーレンズなので室内や暗い場所での使用が可能。
そして、乱反射する光をカットする機能が(偏光レンズよりは弱いが)付いている。
この条件により、以下のようなシーンで効果を発揮します。
ペイル25の効果
室内照明
太陽光だけに注目されがちですが、室内の照明器具からの光も微量ながら、当然反射します。
窓からそそぐ光、OA機器の乱反射の光も抑え、まぶしさ軽減、コントラストを高めることができます。
液晶画面
従来の偏光レンズでは偏光軸の方向によっ ては画面が真っ黒になり見えなくなる 液晶画面ですが、ペイル25では 乱反射する光だけを軽減できるため 文字がすっきり見えます。
ペイル25は偏光レンズというより、
低濃度フィルターを用いた高性能な コントラストレンズと言えるのがわかります。
夜間運転
さらには 可視光線透過率が75%以上あるため 夜間運転にも使用することができます。
車のヘッドライトからの光の乱反射を軽減 することが可能です。
※一部のオプション コーティングで 透過率が75%を切るものは夜間運転はできません
【夜間運転の条件】
夜間運転時にサングラスを使用する場合、視感透過率が75%以上である必要があります。JIS規格では、夜間の運転には視感透過率が75%未満のレンズの使用は禁止されています。これは、夜間の視界が暗いことから、視感透過率が低いと視力が低下し、危険を招く可能性があるためです
白内障の術前術後
白内障の術前術後などに色の薄いブラウン系のカラーをおすすめするケースがありますが、
ペイル のブラウン25ですと、通常のカラーレンズより効果が十分に 期待できると思います
以上のように、ペイル25は、
夜間運転の眩しさ防止や眼精失格からくる羞明感(しゅうめいかん)にも有効 となり、
防眩&コントラストアップレンズとして利用していただけます 。
同濃度の染色レンズと比較するとその効果 は大きく異なることがわかりますよね。
一般的な偏光レンズと異なり、多彩な用途でペイルの効果が発揮できるものと思います。
ペイルには、50%濃度の「ペイル50」もあります。
こちらは、また別途のブログにて説明をさせていただきますね。
smoke25は素材により色調が違う
ちなみに、ペイル25のsmoke25は、素材によって色が若干異なります。
見え方確認用サンプルレンズ
店頭に、見え方確認・お試し用のサンプルレンズをご用意しています。
smoke25、brown25 二つのカラーを比べて、体感してみてください。
その他、特殊機能レンズのサンプルレンズも多数ありますので、色々と見比べて、ご自分に最適のレンズを見つけだしてください。